コンテンツを書くとき、実は「書く」より「調べる」に時間がかかります。特にAI分野は情報の鮮度が命で、書こうと思ったときに調査から始めると、それだけで半日が消えることもある。
であれば、先に調べておく仕組みを作ればいい——そう考えて、AIに毎時間ネタを収集させる仕組みを動かし始めました。
GitHubにナレッジリポジトリを作り、そこにClaude Code(AnthropicのAIコーディングツール)のルーティン機能を組み合わせて、1時間おきに自動でコンテンツを蓄積させています。
ベースにしているのは自社の生成AI研修カリキュラムを整理した11カテゴリの知識体系です。
ルーティンが起動するたびに、この体系の中でまだ調べられていないトピックをAIが選んで、Web検索で一次情報を確認しながらまとめてGitHubにコミットします。人間は何もしなくても、1時間ごとに素材が蓄積されていく。
記事を書くときは、まずこのリポジトリを参照します。調査済みの内容と一次情報の出典がすでにある状態からスタートできるので、ゼロから調べる必要がありません。
もう一つ便利なのが、このサイト(content.panhouse.jp)もGitHubで管理されている点です。ナレッジリポジトリとコンテンツサイトの両方がGit上にあるので、「ナレッジにあるトピックのうち、まだ記事になっていないものを探して」とClaude Codeに頼むことができます。ネタ探しも自動化できる。
人間の仕事は素材の取捨選択・文脈の設計・読者に伝わる形への編集に絞られます。
最初はルーティンが起動するたびに新しいブランチが作られる設定になっていて、同じトピックが別ブランチで重複して書かれる状態になりました。ブランチが乱立して収拾がつかなくなったタイミングで、ブランチを routine/daily-updates に固定するルールを設けました。
「仕組みを動かすには、仕組みのルールを先に決める必要がある」という、当たり前だけど見落としがちなことを実感しました。量が増えるほど、最初の設計ミスの影響が大きくなります。
素材の品質チェックはまだ手動です。mainへの取り込みは自動にせず、確認してからマージするフローにしています。どこかで仕組み化したい部分ではありますが、今のところは人間の目を通すことで担保しています。
「繰り返し更新が必要な知識ベース」があれば、業種を問わず同じアプローチが使えます。法改正の追跡、市場動向のウォッチ、技術トレンドの整理——定期的に「調べる」が発生する仕事は、仕組みに任せる候補になります。
特に「調べる作業が特定の人に依存している」チームには効きやすい。属人化している情報収集を仕組みに移すことで、書く人が変わっても素材が蓄積され続ける状態を作れます。
「AIに記事を書かせる」より「AIに調べさせ続ける」方が、実務として持続しやすいと感じています。書くことには文脈設計や読者への配慮が必要で、それは今のところ人間の仕事です。でも「調べてまとめる」という繰り返し作業は、仕組みに任せられる。
「AIをどう使うか」より「AIが動き続ける仕組みをどう設計するか」——その問いの方が、長く効く投資になると考えています。
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